ゾロアーク考察
ゾロアーク@拘り眼鏡
135-x-80-172(252)-81(4)-172(252)
ナイトバースト/火炎放射/気合玉/めざめるパワー
耐久方面の種族値は60-60-60と本来気合の襷を持たなければ行動保証のかけらもないポケモンである。
しかし、イリュージョンするポケモン次第では対面操作を誘発したり、半減技を選択させることで行動回数を確保することができる。
そのため、相手が交代を選択する若しくは一回以上行動回数を確保することに成功した時に相手にかける負荷が最も大きい拘り眼鏡をここでは前提とする。
⒈イリュージョン対象
①格闘タイプ
エスパータイプや物理受けを誘い出し二発以内で処理する。対面操作系のイリュージョン。
②ゴーストタイプ
格闘技及びノーマル技の牽制、半減であるゴースト技・悪技の誘発。行動保証系のイリュージョン。
③電気タイプ
飛行技及び鋼技の先制技の牽制、電磁波の牽制。
④鋼・毒タイプ
フェアリータイプに圧倒的に強いギルガルドやゲンガーなどの一部がこの対象となり得る。対面操作系のイリュージョン。
※下にいけばいくほどうまくいくかどうかあやしい
広義的には上記のようなタイプ相性による合理的かつ効果的なイリュージョン対象は挙げられるが、ゾロアークが低耐久である以上、相手を居座らせて一回の行動で突破する/相手を受け出させて二回以内で突破する、このいずれかが必要となってくるため、理に適ったイリュージョン対象は限られてくる。
目の前に対面しているポケモンとゾロアークの両方を考慮した後投げが成立する駒が相手のパーティに存在しないようなポケモンをイリュージョンの対象とすることで、選出画面における選出択、技構成や努力値配分が多岐にわたる六世代環境において、ゾロアークをケアした選出や初手の立ち回りを困難にすることができる。
この手の誘い殺しの何が強いかというと、眼鏡マンダに見られるような役割対象のズレ、誤認識を利用して後続の一貫をサイクルを回すことなく一手で作り出すことができる点である。ゾロアークを選出するということはこちらの後続を相手に教えてしまうという情報ディスアドバンテージを自ら抱えることになるが、その後続の一貫を作る誘い殺しの手段としては他にはない強さをたしかに帯びていると思う。こちらの後続が割れてしまうというディスアドバンテージを覆すだけの何か強い並びを発見できないかと思っている。また、ゾロアーク自身の対面性能は決して高くないので当然ではあるが対面系の構築には驚くほど刺さらない上、一匹倒した後に起点にされやすい。イリュージョンという特性を意識して並びを考えると自ずとタイプ相性による補完を意識したものになりやすいので拘った状態での不利対面はしっかり後続でケアしたい。
メガサメハダーに引き続き、癖のある悪高打点考察。その飽く無き反復に身を窶す日々・・・。
黒い霧カイリュー
197(244)-155(4)-143(116)-x-124(28)-115(116)
燕返し/毒々/羽休め/黒い霧
ジョウトオープン環境で一定数存在するであろう
・(+)or(ジオコンor蝶舞バトン+小さくなる)
・(はらだいこ)
・(剣の舞)
等の積み技に対して回答を持ちつつ、特性と耐性のおかげで広い範囲のポケモンに対して毒羽を展開できるポケモンとして注目した。
起点づくり+積み技バトン+全抜き要員のようなバトンに全てをかけている並びに対してバトンのタイミングで黒い霧を打つことで、滅びの歌の存在を匂わせず、誘い殺しできる点が非常に強力である。
マリルリに対して安定感を求めるなら244-140までHBラインは引き上げた方が良い。
ただこのカイリューの一番の問題点は普通のカイリューが使えなくなること。50戦近くSDで対戦をこなしたが、五世代の対面構築に見るステロ(任意)+カイリューハッサムのようなシンプルな並びが単純に強力であると感じた。
・ジョウトオープン
ガルーラ
Kangaskhan @ Kangaskhanite
Ability: Scrappy
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 132 HP / 236 Atk / 116 Def / 4 SpD / 20 Spe
Adamant Nature
- Power-Up Punch
- Secret Power
- Sucker Punch
- 自由枠(噛み砕く/炎のパンチ)
最近のメガガルーラの型が上記の型で凝り固まっていた一番の原因は
"A192・秘密の力+不意打ちで183-116ガブリアスが落ちる"
ということが一番大きいように感じる。
勿論、ゴツゴツメットに接触しないこともこの型の強いところであり、重要な要素ではあるが、それが直接この手の型の停滞に直接影響するとはあまり思えない。
(型の停滞という表現は若干語弊があるかもしれないが、最強の型ではない以上、一定期間・一定の使用率を誇りテンプレとして存在していることをここでは型の停滞と呼ぶ。)
この型は、⑴秘密の力を採用する事⑵不意打ちを採用する事⑶A192という必要数値を確保する事、この三点がガブリアス対面において噛み合っている技構成と数値であり、対面性能も比較的高く、グロウパンチによって崩しの駒にもなれる点が非常に評価されていると考えている。
しかしこのガブリアス対面を全く別の視点から見ると、200鉢巻逆鱗+鮫肌ダメージを耐えつつ183-116ガブリアスを親の冷凍パンチで高乱数で持っていくための180(148)という数字を確保すれば良いという見方もできる。
Kangaskhan @ Kangaskhanite
Ability: Scrappy
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 132 HP / 148 Atk / 228 Def
Adamant Nature
- Facade
- Ice Punch
- Drain Punch
- Crunch
そして今回新たに公開されたガルーラは、⑴ガブリアス等に4倍弱点をつける氷技を採用しつつ⑵ドレインパンチでガルーラミラーやバンギラス等に強く⑶からげんきで状態異常に強い一致打点を持ち⑷かみくだくで相手のゲンガーと1:1をとれる可能性が高くギルガルドにも打点がある、非常に広い対応範囲を持った型だと個人的には考えている。
詳しい耐久調整先や技構成等、配分意図はこのブログのガルーラに関する記述の部分を見てもらえば良い。
第33回シングル厨のつどい 3位構築 オタク殺戮スタン - バンギの飼い猫レパルダス
この型の派生のようなものでBに補正をかけたものが考察されているようだが、相手の猫捨て身を耐える事にばかりとらわれて、Aを下げる事によって捨て身反動+ドレインパンチで相手のガルーラを倒せないような事にならないようにしたい。一撃で落としきることの大切さは不意打ちを考慮すると言うまでもない。また、単純にAを下げる事は仮想敵を想定しない場合においてガルーラの単体性能を著しく落とす事に直結するという点にも気をつけて考察していきたい。
更に言えばこのガルーラに対して
「猫けたぐりで対応しよう」
という発想に至っている人が一定数存在するように思うが、そのガルーラにこの型同様の汎用性を持たせようとすると
⑴猫+けたぐり(ガルーラ対応)⑵冷凍パンチ(ガブリアス対応)⑶かみくだく(ゲンガー,ギルガルド対応)、という技構成になる。
・・・(マニューラ)!?
上記配分の考案者の言う"失敗作"を繰り返さないためにも、情報の取捨選択、見極めや平面的に物事を捉えすぎないように注意したい。
この型が多くのガルーラミラーに対応しつつ、広範囲に対応できる最も汎用性の高い型だとすれば、ガルーラの汎用性を落としてまでガルーラでこのガルーラに対応する発想それ自体がナンセンスなのかもしれない。
襷めざ氷を切るという選択
例えば初手のこういう対面で
vs()
ガブリアスは剣の舞を押していいのか?(=襷めざ氷を切るという選択)
ガブリアスサイドはこういう選択をした場合、守らずに飛び膝蹴りを押されてもまずいのだが、通常バシャーモ側は襷を持っていない限りは居座る場合は守るを選択せざるを得ない。貴重なガルーラに強いコマを無償で突破されないためにも守っておきたいはずである。
という事を考えると剣の舞を選択するのが一番アドバンテージを取れる動きではないか?
所謂厨パと呼ばれるこのパーティはこちらのバシャーモが相手のメガバシャーモに基本的に勝てないという性質上、相手のメガバシャーモの処理が実は結構面倒臭い。
そう考えると初手のこういう対面でアドバンテージを多く稼いでおいたほうが試合を有利に進められる可能性が高い(=メガバシャーモ軸に勝つためには如何にしてこの対面で大きいアドバンテージを得るかどうかが重要?)。
+みたいな馬車バトン展開が予想される並びにはむしろ積極的に剣の舞を押していっても良いのではないか?
最近はに繋ぐタイプも一定数存在しているので、それこそバシャーモの襷めざ氷を切る選択さえできればこういったバシャバトン展開を狙った構築にはかなり大きな負担をかけることができる。
では逆に、最近(メガ)バシャーモというポケモンを利用して対面操作及びパーティの素早さ方面の底上げによる展開をベースとしたないしはそれをひとつのギミックとして組み込んだ構築が数を増やしてきているような気がするが、
守る(S+1)vs剣の舞(+2)
バトン(S±0)vs岩石封じ(A+2)
こういうことをされた場合、バトンバシャーモ側のリカバリーは効くのだろうか?
この状況を平面的にとらえるとバトンを繋いだ先が+2岩石封じのダメージを貰いS上昇の恩恵はプラスマイナスゼロ、対面にはA+2ガブリアスがいる、ということになる。
これってめちゃキツくね?
←つよい
このガブリアスとバシャーモの対面における関係性は拡大して見てみると
vs
この対面に少し似ているような気がする。
言ってしまえばこの対面におけるバシャーモ守る読みのガルーラみがわりという選択は先に述べたガブリアスの剣の舞の選択と同じベクトルを向いている。
ただガブリアスというポケモンを前にして、このことを意識しながらバシャーモサイドが立ち回れるかと言われればそれはなかなかシビアなところだと思う。
バシャバトン展開を組む上では、こういうシチュエーションを想定せずに組んでしまうことのないようにしたい。