見えざる一手
相手が予想し得ない一手で一気に勝ちを手繰り寄せることの意味
vs
とあるオフでの最終戦
(こちら):ソーナンス交代 (相手):じゃれつく
(こちら):道連れ (相手):じゃれつく
(こちら):道連れ (相手):じゃれつく
(こちら):封じ (相手):蝶の舞
(こちら):封じ (相手):倒れる
(相手):気合玉 (こちら):悪の波動
おしまい
こういう戦術や型を好き好んで使う一番の理由は、決まれば相手との択や釣りを回避できるからである。完全に詰みという状況ができあがることを相手に悟られる前に作り出すことができる。上記の例で言えば、マリルリがソーナンスと1:1をとり、死に出しでサザンとウルガが対面した瞬間である。この時点でほぼほぼ勝ちが決まっていたと言っても良い。
こちらのやりたいことが知られていなければ、相手は有利対面で当然安定行動とアドバンテージを天秤にかけて選択をしてくる。上記の例で言えば、サザンドラの岩石封じがガブリアスの岩石封じ並みにポピュラーであれば絶対に蝶の舞は選択されないし、ソーナンスのテンプレが最速ならサザンドラ対面のマリルリは即つっぱりということもないだろう。(私が使っていたパーティはマリルリを受けられるポケモンはソーナンスしかいない上、パーティ全体のSが遅めでウルガモスも非常によく刺さっていたからある程度自信を持って選択していた。)
この相手視点では予想し得ない一手、言うなれば見えざる一手が、相手が最善手を選択してしまいがちなタイミングで決まれば、相手の勝ち筋を完全に潰すことができ、択とか読みとか釣りとかヤンキーとかそういうストレスフルなものを全て取り払って穏やかに勝つことができる。オフであろうとレートであろうと、元気な選択をしてくる人は一定数いる。そういう人でさえ安定行動を選択してしまうタイミングは必ずある。そこに付け入り、切り返しのタイミングにする。六世代のレーティングは終了してしまったが、そういう芸当ができるポケモンを新しく生み出せる余地はまだまだあるのかもしれない。